沈黙の追撃


沈黙の追撃

 

日本のタイトルで無理やりシリーズ感を出しているらしい「沈黙の追撃」。

何故沈黙という言葉を使っているのかは不明。

 

ウルグアイが舞台。

米国大使が銃殺。

CIAに無罪放免と高額報酬に釣られて歴戦の軍人たちが動く。

 

金のためなら祖国も裏切る軍需企業と、金のために研究している学者による、

マインドコントロール被害が題材。

 

設定は結構強烈だが、中身はアクション映画。

冒頭は恐怖を煽るが、ホラーでもサスペンスでもないのでアクション映画が

好きな方は安心して見られる。

 

流石に世界のトップに君臨する米国映画は重い内容を上手に調理する。

日本映画は妙に深刻感を訴えて見にくくなっていけない。

この辺りは見習って欲しい。

 

銃撃戦は派手。

細かい事は気にするな!

 


Steven segal came to Okinawa to visit Tetsuhiro Hokama

貴重映像。別人みたいだ。

 

 

 

銀河英雄伝説 星乱 第一章


『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』第一章 ロングPV

 

人気小説の映画化。

テレビ放送があまりに同盟よりだったので躊躇したが、それなりに面白そうなので

見に行く事にした。

 

ラインハルトは主人公として遇され、同盟偏重ではなかった。

小説で描写されるような特別な美貌という印象はなかったが。

ヤン提督のファンが製作現場にいるのかとは思った。

 

戦争の描写としては宇宙空間の表現が難しいだろうから仕方ないとは思う。

勝敗の結果だけ示されるように見えるのは残念。

 

姉上もキルヒアイスの人生を決定づけた美貌には見えない。

姉弟の特別感が薄らいだ印象なのは絵柄のためだろうか。

 

皇帝の葬儀場面の描写は良かった。

原作でも省略されたような気がする。

戦争が続いて社会は疲弊していても、宮廷には無関係という事実が分かり易かった。

 

ヒルダについては、一部で懸念されていたが、知的な伯爵令嬢としての人物造形が

為されていたと思う。

姉上より配役が適当なのはやむを得ない。

伯爵家の跡取りに相応しい扱いを製作者から受ければ文句はない。

 

今回美味しかったのはフェルナー、シュトライト、ミュッケンベルガー元帥当たり。

フレーゲルは華々しく散ってくれるだろう。

 

同盟軍は、やられ役の部分が強すぎる。

ジェシカに救いがあるといい。

 

無難な出来だが、ファンなら楽しめるのでは。

原作未読の方がやはり面白いだろうとは思う。

 

続きの描写が気になるので、多分続編も見ると思う。

 


『銀河英雄伝説 Die Neue These 星乱』新規キャストキャラクターPV

 

続編を見ると書いたが、多分見ない。

 

以下蛇足。

 

皇帝夫妻(ラインハルトとヒルダの事)について、 「キルヒアイスが生きていたら

結婚しなかった」と言う人が散見される。

個人の見解としては自由だが、何故しつこく主張するのか。

考えてみた。

ラインハルトにキルヒアイスや姉上以外の特別な誰かが存在する事を受け入れたくない。

ヒルダが気に入らない。

理由としてはこのあたりか。

一方ヤン提督については、そのような事は言われない。

ジェシカとラップについての想い、ジェシカの死去についてフレデリカの存在があって吹っ切れた部分は多分にあると思うのだが、ジェシカについてはあまり触れられない。

一方、キルヒアイスについては「半身」として配偶者になったヒルダと対比される。

性別が異なり、立場も違う二人は比較対象になり得ないと筆者は思うのだが、並べられる。

キルヒアイスは友であり部下であって、恋愛対象ではないと思う。

キルヒアイスは姉上に崇拝に近い恋愛感情を向けているので、弟であるラインハルトを

代替物扱いしたりしないと思う。誇り高いラインハルトは絶対に許容しないだろう。

だからキルヒアイスヒルダを比較対象にするのはおかしいと思う。

相談相手として比較するならともかく、キルヒアイスが生きていたら結婚しなかったはず、とあたかも事実であるかのように語るのは止めて欲しい。

大体ラインハルトはキルヒアイスの死に責任を感じ、「自分だけ幸せになったら、生者

はともかく、死者は許すだろうか」と(確か)独白しているくらいだし、幸せになれると想像しているとすれば特定の相手、この物語では他に該当者はいないのだから、ヒルダを排除するのは不自然。キルヒアイスが生きていてもヒルダと結婚したと私は思う。

 

好みがそれぞれなのは承知しているが、あまり声高に否定されるのは聞き飽きたので書いてみた。

これは小説で、現実ではないのだからあまりしつこく論じるのは感心しないのでまとめてみた。

何だかんだ言っても主人公あっての物語なので、主人公回りについて自分の好みと違うからといってしつこく否定する言辞は慎んでもらいたい。

皆さん、いろんな本があるので他の本も読んでみて欲しい。

銀河英雄伝説に負けないくらい好きになれる本もきっとあるはず。

 

 

 

 

 

マイ・インターン


映画『マイ・インターン』予告編(120秒)【HD】2015年10月10日公開

 

社長とインターン、どちらが主人公?

私はインターンが主役だと思ったのでそちらを主人公と表現する。

 

正直、あまり面白くなかった。

主人公が順風満帆すぎる。

あれだけ嫌味なく年長者のいい面だけを出せる人間などいるだろうか。

神様でもないのに。

 

創業社長として疲れが溜まってピリピリしている社長の、家庭の不和と

会社の軌道修正を図るために「助言」する話。

 

人間ドラマとしては悪くないと思う。

ただ、面白みがない。

映画にするには題材として弱い、というのが率直な感想。

安心して見れる、という意味ではいい映画では。

私の好みからは外れる、というだけ。

 

世代を超えた友情としてはいい話です。

 


アン・ハサウェイ&ロバート・デ・ニーロ「共演して学んだこと」。|The And | VOGUE JAPAN

 

 

しあわせの雨傘


映画『しあわせの雨傘』予告編

 

工場経営者の妻。

創業者は父親だが現在は婿殿が経営者。

 

舞台は1977年のフランス。

主人公は「平凡な」妻。

成人した二人の子供がいて、夫は秘書を愛人にしている。

娘は離婚を考え、息子は交際中。

 

どこにでもいそうな家族の光景。

ある日夫が従業員と殴り合い、興奮して倒れる。

そこで代わりに創業者の娘であり社長夫人である主人公が経営側代表として従業員と

交渉する。

要求内容はトイレの改装と労働時間の短縮、賃金上昇。

 

日本の映画ではストライキは扱わないような気がする。

家庭の問題と職場の問題が影響しあい、改善していく。

主人公は自信を取り戻したが、夫はそれを受け入れなかった。

 

最後は離婚を考えていた娘は夫に拘り、離婚は考えていなかった主人公が離婚調停。

主人公は議員に当選。

愛人だった秘書は自立し、議員秘書に就任。

秘書のセリフが秀逸。

主人公の不倫はばれていなかったらしいのは笑いどころか。

 

皮肉と冗談が良く効いている。

日本映画と違いカラッとしていていい。

人生を投げ出すな! 

 


フランスの大女優 ~ カトリーヌ・ドヌーヴ

 

 

 

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド


タランティーノ監督最新作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」海外版予告編

 

有名なシャロン・テート殺害事件から発想を得た作品。

事件については良く知らないまま見た。

 

1969年のハリウッド。ベトナム戦争の真っ只中。

ディカプリオ演じる主人公は、50年代のテレビスター。

今は落ち目だが、仕事は真面目にこなす。

ブラッド・ピットは主人公のスタントマンの役。

主人公に雇われており、基本的に一緒に行動する。

 

スタントマンはある日ヒッピーの少女と知り合い、彼女が仲間と住んでいる場所に

覚えがあったのでついていくことに。

昔の仲間は特に痛めつけられる事もなく平穏に暮らしているらしい。

彼らは乗馬のガイドで生計を立てているようだ。

 

「よそ者」である彼が乗ってきた車のタイヤはパンクしていた。

直させたので、逆恨みされた。

その車は、雇い主である主人公の物なので、主人公宅が攻撃される事に。

主人公の家はシャロン・テートの家の隣である。

 

ヒッピーがあそこまで攻撃的なのは、「なめられたら終わり」だからか?

女性が多かったのは、男性は出征しているからだろうか。

時間潰しにテレビを見て、性に関心を示すだけでは、家を出た甲斐がないような

気もするが、元手も、特別な才能もなければあの程度の事しか出来ないようにも

思う。

カルトに飲み込まれそうな気配はあった。

 

この映画の世界では、主人公宅が襲われた事で、シャロン・テート宅の襲撃は

なくなり、彼女たちは存命という事なのだろうか。

 

だったら嬉しい。

自分の出演映画を見て喜んでいる彼女は、可愛らしく、魅力的だった。

この寓話の中だけは、幸せな時間を。

 

そう思える、考え抜かれた素敵な寓話だった。

映画が好きな全ての方にお勧めする。

 


(日本語字幕)ブラピ&ディカプリオ 二大スター共演 映画“ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド”インタビュー 1/2

 

僕のワンダフルライフ


『僕のワンダフル・ライフ』予告編

 

飼い主のイーサンを愛する犬の「ベイリー」が何度も転生して再びイーサンと

巡り合う物語。

 

全ての犬好き・動物好きは感涙するのでは?

 

人間に都合良すぎだと思ったが、素直にいいお話だなーと思う。

やっぱり犬仲間と一緒の方がいいだろうしね。

 

イーサン少年との話もいいが、私は警察犬時代が気になった。

少女と警官を助けて死亡。

まさに殉職。

名誉の負傷。

人間は彼ら犬に頼りすぎなんだろうな。

 

あと黒人女性編も良かった。

活発な「ベイリー」が、普通の怠惰な飼い犬に成り下がっていた。

警察犬編の後だったからか、のんびり過ごせて良かったと勝手にほっとしたものだ。

 

ネグレストを経て、イーサンを孤独から救って大団円。

現代の寓話。

 

犬が好きではなくても、疲れた時にひと息つける映画。

いいお話でした。

 


『僕のワンダフル・ジャーニー』予告第一弾

続編です。

ボーダー

www.youtube.com

 

よくわからない映画。

何故彼が犯人だったのか不明で消化不良。

犯罪と身近に接する事でストレスがたまり境界があいまいになって遂に

罪を犯す、という物語としてもよくあるし、現実的な事柄でもあるのだろう。

 

それは想像できるのだが、なぜ彼が犯罪を犯したのか、何故彼だったのか見当も

つかない。

元々の性癖で、病んだ所があったというだけ?

唐突におかしい奴らしいといわれるだけなのでピンとこない。

 

二大名優の競演というのが煽り文句だろうか。

設定の雑さを凌駕できるほどではなかったようだ。

 

名優競演という事に痺れる人はどうぞ。

 

 

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