売れないバンドマンが結婚報告に一時帰郷するという話。
「不良」を思わせる髪型のおかげか故郷で不愉快な目に合わず気持ち良く過ごせる
主人公。
折悪しく(運よく?)父親の体調不良が発覚し、家族のため奮闘する事に。
地元の学校の吹奏楽部の演奏も主人公のおかげで格好がつく程度にまでは上達した。
結婚式も挙げて親孝行できた。
取り敢えず良いこと尽くめだ。
悪人が出てこない事で気持ちよく見れる。
この映画は現代の寓話なのだと思う。
ひとり親家庭も珍しくなくなったし、両親が揃っている、帰るべき故郷がある、
という事もこれからは貴重なものとなっていくであろう。
帰れる故郷が維持されている事を感謝しろ、という映画なのだと思った。
もう少し社会問題に切り込んだ娯楽作品が欲しいところだ。
人の感情の機微や揺らぎもいいけど、人は社会的動物である以上、
金銭と社会からは切り離せない。
妬み嫉みが付いて回るのも、社会的動物だからだ。
日本映画として、将来の発展のためにも取り組んでもらいたい。
ほのぼのしたお話もそれはそれでいいけどね。