統制下の近未来が舞台。
「持続可能な未来」のために子どもを増やさない事を目指す法律が制定される。
その法律の施行以後に生まれた子は、保護局に確保され、「来る日まで」眠り続ける。
主人公は、その法の施行後に生まれた子ども。
7つ子として生まれた主人公は、姉妹たちと母親の名前「カレン・セットマン」を共有し、曜日ごとに一人ずつ外出する。
学校に通うようになった年齢から、大人になった現在も、続けている。
保護局に隠れ住んでいる事がばれた姉妹は、追われる身となるが、という話。
過酷な設定の物語だと思う。
公的には一人の人格を7人で分け合うというのは疲れるし、希望を持てない。
誰かが逃げ出す。
犯人は意外な人物だった。
一番真面目に取り組んでいた人間が疲れて投げ出し、一番拒否していた人間が守るために立ち向かう、というのは案外あり得る。
そういう意味で無理はないと言える。
ただ7つ子、というのはやはり不自然。
でも曜日ごと、という分かりやすい過酷さの描写のために必要だったのだと思う。
姉妹なのも、兄弟よりも官憲に追われる場合はより過酷だからだろう。
隠れ住んでいるだけなのに重罪犯のように武装した部隊が乗り込むのは権力の暴力性を端的に示していて良いと思う。
面白くはないが、一見の価値あり。
最後のオチは、残酷だと思う。
人間は勝手だから、あんなものだろうが。
1人で7人を演じ分ける ノオミ・ラパスが苦労を語る 映画『セブン・シスターズ』インタビュー映像
やはり大変だったらしい。
服装と化粧と話し方でちゃんと見分けついたよ。