韓国で国家保安院による野党政治家への監視を題材にした映画。
無論監視だけではない。
大統領選挙を控え、野党の有力議員が出馬する為に米国から帰国する。
空港で拉致されそうになるも、咄嗟の機転で助かる。
保安部は、拉致を監視に切り替える事に。
そこで監視役として抜擢されたのが主人公。
ここまで導入。
主人公は真面目な軍人である。
自分が所属している役所の仕事にも大して疑問は持たず、不法行為や捏造も命令
されれば平然と実行するだろう。
だが、そんな人間でも毎日盗聴していれば対象の影響を受けて、疑問を持ったり、考えたりするようになる。
これは、他人を信じる勇気と、家族の物語。
主人公にも、対象者にも、大事な家族がいる。
監視対象も、一人の人間だと気付く。
人間として、自分のしている事に疑問を持つようになる。
それは苦しい。危険な事でもある。
だが、日常に流されて、不法行為に順応するのは、良くない事だ。
気付いて体を張る主人公。
軍事独裁国家で野党政治家としての活動を続けるには、覚悟と人としての魅力が
必要なのだと分かった。
自力で民主化した国は凄い。
実話かどうかは不明だが、モデルはいそう。
今作の設定は1985年らしいから、少し前の出来事。
これは実話を基にした力作。
今作が面白かった人には是非見て欲しい。
「偽りの隣人」は殺伐とした題材なのに、コメディタッチで、さり気なく笑いを
散りばめてあって見やすかった。
怖い話が苦手な人でもすんなり見れる作りになっている。
これは数年後設定。
これも面白い。
人と人の関わりで事件が動いていく姿を活写している。
前半と後半の主人公に接点がないのも現実的でいい。
どの作品でもいいから興味を惹いたものを見て欲しい。
どれも面白い。