現在ではデザイナーズベイビーも実現可能となったので、遺伝子操作も現実的な課題
となった。
舞台はどこかよく分からないが、「合衆国云々」と言っていたので、米国でいいのだろう。
主人公の少女は、父と森で生活をしていた。
狩りや勉強、体術の訓練も行っていた。
彼女が森から離れるときが、この生活の終わりだという。
「自分は助けられない」という父。
主人公は何故か追われている。
それを知るため行動する主人公。
父から「ベルリンに向かえ」と言われた事を頼りに。
この類の話は、私はそこそこ見ている。
「普通」とは異なる生い立ちの子どもが、成長して葛藤する事は、昔からある普遍的な物語であるとも言える。
遺伝子操作云々は、やはり一般的ではない分、分かりやすくもあるが、それほど特異な事案ではない。
この映画も、特に斬新な展開はない。
主人公への悪意も、個人的なものではなく、大人として保護する人や、気に掛ける子どももいる事で、それほど悪い環境とは言えない。
拷問の場面もないので、安心して見られる。
デザイナーズベイビーはともかく、体外受精や代理出産などは一般の人でも関わる。
出生前診断も、ある意味該当するか。
いつでも苦労するのは大人ではなく赤子本人だという事を、忘れず、考えてみて欲しい。
軽々しく、他人の事情に口を出し、「血を分けた子どもでないと」などと発言する事は慎むべきだと思う。
導入の風景はきれいだった。
異形の子どもとして生まれた犬王と琵琶法師。
安全の為に確保される「子ども」。
「普通」の子どもたちが薬品で病気になる。