映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』特別CM【日本無双】編 大ヒット上映中!
人気シリーズの新作。
権利が転々とし、生みの親ジェームズ・キャメロンの下に戻ってきた。
満を持しての作品。
ヒットしなかったとか、つまらなかったという感想を見たが、アクション映画としては面白そうなので、見に行く事にした。
私は面白かった。アクションはもちろん、映画としても良かった。
「ターミネーター」が好きな人が文句を言いたくなる気持ちは理解できるが、
細かい事はあまり気にしない私は文句はない。
時間軸のズレなど、所詮なんちゃってSFのこの映画にグチグチ不満を並べるくらいなら、他の本格SFを見ればいいと思う。
人間の作るものだから、細かい失敗や勘違いは当然あり、これだけ何本も映画になっているのだからもう仕方ない状態。
生みの親が前提をひっくり返したのだからそれでいいと思う。
これを見て気が付いたのだが、ターミネーターの主人公は機械ではなく、人間。
一作目はサラ・コナーの物語、二作目はジョン・コナーの物語。
三作目からは「英雄」ジョンを描こうとして無理を重ねた結果、いまいちな評価を
受けることになったのでは。
二作目で息子ジョンの視点から母サラを描いた事で、観客にジョンの物語として
刷り込まれ、「救世主」ジョンを描かねばならないという自縄自縛に陥ったのでは。
「救世主」ジョンが存在することは、二作目の「未来は変えられる」というセリフの
否定に繋がるから、失敗した。
敢えて今作の冒頭でその問題に決着をつけ、サラの物語としてのターミネーターに
焦点を当て、今作から登場の新たなターミネーターと指導者の存在に整合性を持たせる
事に成功したのだと思う。
無論残酷な結末だと思う。
約束された英雄の存在を否定する事は、世界的な宗教の開祖が数ある新興宗教の
指導者の一人に過ぎなかった過去を思い出させる。
その辺りも不評の理由かもしれない。
私は指導者が複数いた方がいいと思うので、特に不満はない。
今作のターミネーターも、強化された人間も、強くてカッコよかった。
主軸が女性で、男性が敵とやられ役ばかりの話の脚本はジェームズ・キャメロン。
男性なのに思い切ったというのが正直なところ。
彼は強権的な監督として知られるそうだが、差別意識はあまりないのか。
人間の感情の機微を理解し、程よく刺激のある作り。
彼は有能な支配者になれそうだ。
カッコイイ女性たちを見に劇場へどうぞ。
男性もアクション頑張ってる。
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