スティーブン・キング原作小説の映画化。
原作は完結したのだったかな。
何かで見たような気がするが、「謎」を謎のまま取り扱った作品、だったと思う。
視聴者に神の視点での情報が与えられず、主人公兼案内役の少年が得られている情報以上のものはもたらされない。
少年は12歳くらいで、母と住んでいるが、男もいる。
彼との関係は冷戦状態のようだが、母は夢のせいで厄介な言動をする息子を施設に入れようか検討中だ。
誰にも信じて貰えない主人公は、ある日夢で見た屋敷とよく似た建物を見つけ、入ってみるのだが、そこから見知らぬ異世界に飛ばされた、という話。
この異世界と現実の世界は特別な人間だけ行き来可能なようだが、題名にもなっている
ダークタワーの存在や役割は最後まで謎なままだ。
原作では明かされているのかもしれないが。
話の主軸の二人の男は、拳銃を使う男と、超越的な力の持ち主である男だが、
この二人は旧知の仲で、主人公はそれに巻き込まれて危険な目に遭うという事のようだ。
その辺りはこの類の物語の「お約束」かもしれないが、銃使いからは超能力者が見えない状態のままというのはよく分からなかった。
単に能力を誇示した表現方法だけなのかもしれない。
全体的に原作が気になる終わり方だったが、他者との境界線が曖昧な昨今、この作品の映像化に取り組んだことは、凄いことで、意義のある事だと思う。
主な子役は皆顔がはっきりして可愛い子だった。
怖い話だからかな?
主人公の母の最期が一番衝撃的だったような気もする。
無難なところで。
理不尽な暴力という面でお勧め。
しかし抑制の働かない権力者は厄介だ。