【特報】史上最も狂った映画撮影『DAU. ナターシャ』2021年2月27日(土)公開!
とある軍事研究施設にある食堂で勤務する女性が主人公。
分かりやすい物語はない。
淡々と、どこにである、体制や思想信条には関わりない日常が描写される。
中年女性である主人公は、若い同僚と勤務後「賄い」を食べてから帰宅する。
仕事の愚痴や、家族の事、恋愛の話、と身近な話題ばかり。
社会的、政治的な事は話題にならない。
危険だからだろう。
だが、日本でも社会的・政治的な事を話題にすると奇異な目で見られる。
暴力が伴わない形で、弾圧されていると言えないだろうか。
些細な事で拷問に合う、という恐ろしい社会である点は日本とは異なるとはいえ、
人質司法という警察による不当勾留の問題があり、精神病院も沢山ある日本には、
見えない落とし穴が潜んでいる状態であり、それほど安全で居心地のいい社会とは
いえない点は同じであり、改善すべき問題である。
現在ソ連は崩壊し、ロシアとなっているが、憲法を改憲し、プーチン氏の法律違反は
裁けないようにしてしまったという話も聞く。
まさに特権階級になったわけで、ある意味スターリンよりも危険な存在になったと
言えるのではないか。
過去の一時期を使って全体主義の問題に焦点を当てる事に取り組んだ意欲作である。
あまり面白くないし、キレイな場面も、美しい音楽もない。
だがこれこそが日常であるとは思う。
客観的に「日常」を見て見たい人にはお勧めする。
スターリンが権力を確立していく時期の映画。
ソ連に期待?した人の話。核の独占を避けるためだけか。
全体主義は、特殊なものではないという事が良く分かるので、出来れば映画を見て
欲しい。