これも知らない映画。
手に汗握るアクション。
ある日妻が拉致されて脅されるまま危険運転を繰り返す男と、巻き込まれた少女の
物語。
とにかくカーチェイスが凄かった。
お互い盗難車だと思っている男と少女の反目から協力に進む時間、
見えない加害者の姿と意図、何処から監視しているのか、何故彼らなのか。
荒唐無稽と切って捨てるには機械化された故に証拠の捏造が容易になった昨今では
現実的で、それ故に素朴な恐怖を誘う。
命令されるままの男が少女のおかげで反撃に出れるようになるのも現代的で良い。
資金が現金ではなく数字としてコンピューター上に存在するのみになった社会における
セキュリティーの仕組みと盲点を使った犯罪というのも興味深い。
役者も中々豪華だ。
最後まで不明な加害者の目的も、分かったように見えて曖昧なままだったのも、
怖さを煽っていい感じかもしれない。
無駄のない脚本で、お勧めだ。
少女。
男。