清須会議


映画『清須会議』特報映像

 

清須会議」への三谷幸喜氏の熱い思いを感じた。

 

正直、つまらなかった。

豊臣秀吉の人物描写が秀逸というのは同意するが、無理矢理コメディにした印象は

拭えない。

第一、長い。説明がくどい。

どうも三谷氏の監督作品は私の好みからは外れるようだ。

脚本だけにした方がいいように思える。

 

前田利家は私の認識とは異なっていたが、許容範囲。

滝川一益の扱いと、三法師の母親が武田の松姫という設定は気になった。

娯楽作品だからいいのか。

 

それより、最後の方の織田有楽斎のセリフ

織田家を滅ぼして天下を取るがいい。兄上もきっとそれを望んでいる。」

と秀吉に言うのは不愉快だった。

当主親子の盾にもならずに逃げてきた分際で図々しいにもほどがある。

秀吉の織田家簒奪の容認に使うとは、三谷氏は秀吉ひいきか?

別に構わないが、この手の主人公の行動を擁護するための発言を登場人物に言わせて

悪役にするのを避けるのは好かない。

せっかくコメディにしたのだから笑いで表現するくらいして欲しかった。

 

秀吉好きでドラマ・映画は見るが歴史にはあまり興味がない人は面白いと思う。

丹羽長秀は損、池田恒興は美味しい役だった。

 


大泉 洋・三谷幸喜監督『清須会議』会見レポート

 

スティーブ・ジョブズ


映画「スティーブ・ジョブズ」予告編 11月1日(金)全国公開

 

日本でもファンの多いアップルコンピュータ創業者であるスティーブ・ジョブズ

物語。

アメリカだから讃えられたが日本だったら総スカンだろうなと思える映画だった。

 

技術者である友人とコンピュータ事業を始める。

理解者である出資者を得て、どんどん大きな所帯・企業となっていき、主人公の

考えとは異なる人間が経営側に入り、株主の利益のために発言する。

IBMを凌駕するために主人公が迎え入れた経営者は、主人公を切り捨てる動きにでる。

追い出された主人公はどうするのか、というお話。

 

パソコンと会社経営の場面がほとんどで、甘い場面はなし。

何故解任動議までされるに至ったのか不明瞭だった。

米国ではあれで十分なのかもしれない。

 

主人公も十分ドライな人間なので、痛々しい印象は受けない。

ひたすら淡々とした事態の描写が続く。

日本の「お仕事」映画と異なりわざとらしい失敗をして問題を起こす人間は

出てこないので安心して見れるが、少し単調かも。

 

主人公の忙しない感じは一貫している。

やや背中を丸めた歩き方が特徴。

 

主人公の最初の理解者・出資者である人物の退任の時は一つの時代の終わりを感じた。

最後ワンマン体制になったのだろうか。

あれで良かったのか。

少し釈然としないものを感じた。

 

スティーブ・ジョブズ氏のファンには颯爽とした彼が見れる良い映画では。

私は特に関心がないので単調な映画だと思った。

アップルコンピュータ社の裏事情を多少知れるのでその点に関心がある人は見て損は

しない。

 

最後にオススメの主人公の名言を。

「人より上手くやろうとするな。人と違う事をしろ。」

 


iPhone を発表するスティーブ・ジョブス(日本語字幕)

インビクタス 負けざる者たち


インビクタス 予告篇

 

ラグビー映画の最高傑作!だそう。

模範的なスポーツの政治利用を主題にした映画。

 

ネルソンマンデラ大統領本人が出演。

イーストウッド監督も気を遣ったのか模範的な好人物として描かれている。

アパルトヘイトで分断された南アフリカ共和国国民国家にしようと範を示す。

そのためにラグビーチームに期待をかける。

 

チームのキャプテン役のマット・デイモンも模範的な好人物として爽やかに描かれる。

気のせいか二割り増しで美形に見える。

 

スポーツ映画として押さえるべきところは詰まっている作品だと思う。

最後の観衆の喜んだ姿もいい。

ラグビーの映画なのにマンデラが出すぎだと思った。

 

なんと主役だったらしい。

アパルトヘイトの後遺症に苦しむであろう新生南アフリカ共和国へのはなむけ

だと思えば、この程度の持ち上げは許容範囲。

私も観客の一人として南アフリカ共和国の今後の繁栄を祈念する。

 


『インビクタス/負けざる者たち』 トークイベント

 

 

 

フェイクシティ ある男のルール

www.youtube.com

 

違法の犯罪捜査で犯人を逮捕し、「英雄」と祭り上げられる主人公。

元相棒が警察の内偵部門に報告した。

元相棒は悪党に殺される。

主人公はどう動くのか。

 

腐敗した警察の話。

ロサンゼルスには悪徳警官しかいないのか?

現状に疑問を感じて改めようとした途端に爪弾きで命まで狙われる。

 

元相棒の殺害事件を主人公の上司の意向で握りつぶそうとしていた刑事と共に

捜査する主人公。

麻薬の売人を使って内偵調査に当たる。

追い詰めたが・・・という話。

 

主人公の上司はやはり汚職警官だった。

だが上役や政治家の弱みまで抑えていて睨まれていた。

主人公を半ば護衛役兼鉄砲玉として使っていたようだ。

その上司から切り離したいもっと上の人間たちの意思で主人公の逮捕は回避された。

 

これから主人公はどうするのか。

引き続き鉄砲玉の役を演じるのか?

もしくはもっと主体的に行動するのか。

表情があまり動かない役者のおかげで結論は読めない。

見た人の考えでいいという事だろう。

私は鉄砲玉はやめたほうがいいと思うが、見当もつかない。

 

ただのアクション映画ではない。結構深い映画。

画面が二転三転するのでぼんやりしていると見落としてついていけなくなる。

おススメ!

 

 

 

 

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 永遠と自動手記人形


『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』予告

 

テレビ放送で視聴していたので見に行く事に。

グッズが全て完売していた事に驚いた。

 

孤児同士の交流が題材かも。

多分違う。

 

血の繋がらない姉妹のお話。

姉は名家の落胤、妹は孤児院に。

ヴァイオレットが出木杉君。

女子校で憧れの的なのが肯ける。

 

姉が気管支を傷めているというのは不思議。

住環境が改善したから表に出たのだろうか。

彼女はこれから妹とヴァイオレットの思い出を糧に生きていくのだろうか。

配偶者が良心的な人物だといいと何となく思った。

 

妹は強運だし目標もあるようなので強く生きて行けそう。

ヴァイオレットと同僚のベネディクトが頼りになる。

彼も孤児だそうなので、やはりこれは孤児のための物語だと思う。

親がいなくても、社会で守り育てる事は可能だというのが裏テーマだったり。

邪推してみた。

 

映画としては無難。

美しい風景描写には関心した。

特に光の描写が美しかった。

最後の次回作宣伝にはちょっとうんざりした。

私はあの「ロリコン」少佐が好かないのだ。

「愛してる」は親代わりの情愛であって欲しい。

 


茅原実里「エイミー」 MV Full Size 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌

 

 

ハード・ソルジャー 炎の奪還


(vielle vidéo) SIX BULLETS - CRITIQUE POUSSIÉREUSE

 

邦題は微妙。原題の「6発の銃弾」の方が強烈でいい。

 

気楽に見たが、現実の社会問題を取り扱ったアクション映画。

主役のヴァン・ダムは若い頃の気取りがなくなり、厳しさと疲れが混じった程よい

カッコ良さ。

 

アメリカ合衆国の格闘家が試合のため家族連れで訪れた国。

そこは「金で何でも買える国。」

場所は聞き取れなかった。

 

アメリカ人の金髪を所望の顧客のため、格闘家の娘が人身売買組織に誘拐される。

その娘の奪還を図る話。

 

年端もいかない子供に売春をさせるとか、アメリカの捜査は厳しいから高額で取引

されるとか、娯楽作品なのに残酷な現実を突きつける描写の数々。

その組織に捕らわれていた別の少女が、自力で復讐するのだが、貧しい国の生まれ

だと自力救済が要求されるのだな、覇権国家は強いな、と認識させられた。

 

警察の上層部の腐敗の描写も盛り込まれていた。

 

女性は虐げられているが、カッコいい描写もあるので、女性に視聴をお勧めする。

勿論男性が見ても面白い。相変わらず体を張ったアクションを見せてくれる。

 

見て損はしない。お勧め!

 

 

 

 

 

 

 

 

神と共に 第一章


ハ・ジョンウが怨霊との激アツバトルに挑む!『神と共に 第一章:罪と罰』特別映像

 

最近真面目な映画ばかり見ているので純然たる娯楽作品を見ようと思った。

 

古い映画館で安かったからか人の出入りが激しくあまり集中出来なかった。

 

映画は面白かった。

描写は大仰で、馬鹿馬鹿しくならずに大真面目に演じている。

死者が死神の役割をし、49人転生させたら自分たちも転生できる、とのこと。

 

地獄で色々な罪についての裁判を受ける、というどこかで見たような設定。

消防士の死者と行動を共にする「使者」と呼ばれる死神役が弁護と護衛を兼ねる。

 

真面目で善良な死者である消防士も罪を負っていた。

それは善意から出たものであったり、消耗した故のやむを得ないものであったりした。

もっと気楽に罪を犯している人は沢山いるだろう。

私も行動には気を付けないとと考えてみたりした。

 

続編もあるらしいが、今度は正規料金のところで見ようと思った。

初めて行った場所だが落ち着かなかった。

 

映画は漫画が好きな人なら面白いと思う。

退屈はしない。

 


韓国映画『神と一緒に 罪と罰』プロダクションドキュメンタリー映像