Mr.ホームズ 名探偵最後の事件


『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』予告編 3月18日(金)公開

 

数多いホームズものの映画化作品のなか、晩年を取り上げた異色作。

イアン・マッケランが堂々の主役。

この年齢で単独主演とは、ホームズの人気か、役者としての力故か。

どちらにしても凄い事だ。

 

隠居中のホームズが、家政婦とその息子と同居し、記憶と向き合いながら、未来を

模索する物語。

年齢的にも、祖父・子・孫の世代で自然だ。

 

蜜蜂を育ててローヤルゼリーを飲んでいるが、山椒の方が体に良いと考えた

ホームズは、日本に行く。

そこで彼は過去と向き合う機会を得る。

日本とホームズの接点は?

 

利発な少年である家政婦の息子は、ホームズのおかげで知識を広げられて楽しそうだ。

だが母親は雇用主が高齢である事を気にして次の仕事を探す。

 

生まれで将来がほぼ決まってしまう事は、現在も大して変わっていない。

むしろ、現在の方が分かりにくいので、より強固かもしれない。

 

ホームズの過去の事件に関する総括は、私にはピンと来なかった。

本当にその認識でいいのだろうか。

理解者は確かに欲しても、人生を共にするのとは違うような気がする。

 

それはともかく、雇い主と家政婦としての線は維持しながらも、打ち解け合う関係は、

いわゆる家族とは異なるが、私はこれはこれでいいと思う。

 

書類で明文化されるものでなくとも、人は確かに色んな形で関わりあい、互いに

影響を及ぼし合って生きて行く事は可能なのだ。

希望を持たせてくれるこの映画は、いい映画だと思う。

 

何故山椒だったのか分からなかった。

そもそも日本である必要があったのかも不明。

でもいい映画だと思う。

 


実山椒の下処理(実山椒のアク抜き)

 


93歳のシャーロック・ホームズ!映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』イアン・マッケラン インタビュー映像