ファンタジー気味のホラー映画。
肝試しのような怖い場所としてしられるところに出かけた男女の内、女性の方が
おかしくなって不審死する。
主人公は臨床心理士として担当している子どもの様子がおかしい事と、身辺の不審死
とが重なったために、原因を探るため現地に向かうのだが、という話。
タイトルの意味は、一応本編で説明がある。
ダムに沈められた村の話だった。
ダム建設のための集団移住という話は、それなりにあり、しかもろくな補償はなかった、というのも珍しくはない。
説明もされず通達だけ、しかも期日を一方的に決定事項として知らされるだけ、
今後も生活については知らぬ顔、という事もあったに違いない。
この村がそういう村の一つであったとしてもおかしくはない。
だとしても、あそこまでする必要はあったのだろうか。
権力と暴力はついて回るだろうが、集落ごと文字通り抹殺するのは理にかなわないと
思うのだが。
非力な一般人にとっての権力の暴力性、恐ろしさの暗喩かもしれない。
あの赤子の意味と、主人公の変化も気になる。
服装が現代的だったのは、主人公の「イメージ」だったからなのだろうか。
ファンタジー風味があるので、ホラーが苦手な人でも見られる。
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