日本で何故か「沈黙シリーズ」と命名されているスティーブ・セガール主演映画。
何故「沈黙」なのか不思議だったが、台詞が少ないのだ。
彼の映画はどれも割と台詞が少ない。
格闘を見せるのが彼の映画だから、それはそれでいいのだろう。
この映画も御多分にもれない作り。
彼のファンは恐らくそれを望んで見ているので、別に構わない。
主人公は「殺しのプロ」で、妻を殺した人間を殺害の疑いで逮捕され、刑務所に収監
された。
警察に犯人と決めつけられ、有罪になった。
「冤罪」である。
この冤罪についてはあくまで導入で、主題ではない。
冤罪が存在すること、一度押された烙印はなかなか消せない事をさり気なく触れている
のは米国映画の良い点。
日本映画はいちいち大げさに扱うか、問題自体ないかのように無視をするかどちらか。
娯楽作品で取り上げるのは問題を一般人に認知させられるので、日本の映画界も
見習って欲しい。
肝心の映画については、いつも通り銃器と肉弾戦で主人公が活躍して終了。
話については特に新味はないが、悪役は中国系だった。
麻薬のテリトリー争いだった。
麻薬については日本も他人事ではない。
しかしセガールは流石にもう少し痩せた方がいいのでは。
動きにくいだろうし、「強い」設定が不自然になりかねない。
彼の映画が好きな人、気楽に映画が見たい人にはお勧め。
アクション映画に付き物の「スタント」。
その裏側。情熱に触れられる。