異世界冒険物語。
結構驚きの設定だった。
祖父・子・孫と三世代が活躍する。
一応孫が主人公だが、皆見せ場あり。
冒険家の父に連れられて雪山登山中、不思議な光る植物を見付けた少年は、父と別れて仲間と帰還した。
その25年後。
少年は光る植物の農園を営み成功し、妻子と暮らしている。
息子は16歳になり、気になる相手もいる。
ある日光る植物の危機だとかつての仲間が農園に訪れ、原因究明の為出発する。
船に隠れていた息子と後を追って来た妻も合流し、地底に向かう。
その地底は見た事もない不思議な生き物が住まう世界だった。
そこで冒険家の父とも再開するが、という話。
私は割と楽しめた。
最後に明かされる意外な生き物の正体もいい。
神話の住人でもある存在で、世界的にも特別視されているのかもしれない。
息子の相棒になる生き物の造形も良かった。
人とは「何となく」しか理解し合えないが、犬とは意思疎通できるというのも皮肉でいい。
動きもいいので、他の作品でも可能なら登場させてみせて欲しいものだ。
冒険家の父と和解も出来、父母は再開しても暴力が介在するような事もなく平和的に
過ごしているようで、そこも良かった。
善悪二元論について反省して軌道修正を図っているのかな、という気もした。
異世界の造形には関心したので色んな人に見てもらいたい作品だった。
主人公の相棒たち。
子どもを盾にしない大人。
命がけの冒険。
これも命がけの戦い。