「普通の主婦」が鍛錬して復讐を果たす!
銃器と暴力を相棒に人間は当てにせず自力救済を達成する話。
なんだかなぁ。
いや主人公はある意味立派だけど。
真面目に堅実に生きるだけでは望みは果たせないと全編通して語られるので、微妙な
気分。
話はそれなりに面白いので、女性がカッコよく活躍する物語を求めている人にはお勧めする。
裕福とは言えないがそれなりに平和に暮らしている夫婦と娘の家族。
ある日夫が強盗の運転手役に誘われた事で、日常は崩壊する。
断ったのだが、見せしめとしてマフィアに殺害されるのだ。
妻である主人公だけが助かったのだが、治療の為服用していた抗精神薬を理由に証言
能力にケチをつけられ、犯人は服役を免れたようだ。
司法制度に裏切られたと感じた主人公は、復讐を果たすべく外国でボクシングや賭博、軍事訓練?などを受ける。
強くなった彼女はスラムを拠点に復讐を遂げるべく手始めに判事を血祭に上げるのだが・・・。
彼女の復讐により一時期とはいえスラムが安全になったというのは素晴らしい。
副題の復讐の女神より守護天使の方が彼女に相応しいのでは。
マフィアは彼女を殺す事しか考えないし、警察も事件を起こした彼女を追う形でしか動かない。
正攻法での突破は難しいのか。
某虹色運動のような謎の資金力は一般人にはないからな。
最後主人公は自暴自棄になっていないようで良かった。
復讐は何も生まないというけれど、耐えるばかりの人にとって多少は溜飲を下げる効果があるのではないかと思う。
そういう人にこの作品が届くといい。
「最強のママ」とかいう煽り文句、やっぱり失礼だと思う。
司法の問題点について。
マフィアの美学? こちらの方が中枢に近いのだろう。
市長選に絡む事件。これも復讐かもしれない。