漫画が原作らしい。
少年漫画らしいが甘くない。
舞台は何処だろう。
登場人物の名前から設定は英国あたりで時代背景はいつ頃? 現代か?
細かい事は気にせず、何となく楽しめればいいかとは思う。
場所は孤児院。
主役の少年たちはエマ、レイ、ノーマンで、14,5歳くらい。
この孤児院は16歳までに新たな育ての親を得て、巣立って行くところ。
責任者はママと呼ばれ、25人くらいの子どもの面倒を一人で見ている。
ママ・イザベルは笑みを絶やさず、声も荒げず、支配的な物言いもしない模範的な
人物。
彼女の庇護下で孤児院の子どもたちはのびのびと育っている。
日本の孤児院で問題となっている暴力も無縁のようだ。
親がいなくとも子供たちは幸せになれる、という事を示すものだ。
だが、そんな幸せも、ある日仲間の一人の犠牲で、虚像だったと知るのだが、
という話。
これは最近見た日本の映画では出色の出来。
画面も美しく、そこはかとなく漂う怖さと、おとぎ話としての希望があった。
最後笑顔だったが、もう少し風景を見せて欲しかった。
ママ・イザベルは最後まで保護者だった。
悪役だったが、保護者だったと思う。
今後の主人公たちに希望はない。
保護者のいない子どもたちの日常は過酷だからだ。
出来るだけ早く良心的な大人と出会えれば良いのだが。
所持金もろくになく、即寝床と食べ物に困るだろう。
それでも希望はある。
健康である事、仲間がいる事、知識がある事、何より希望を捨てない強さだ。
エマの明るさは、希望になるだろう。
創作とはいえ、彼らの幸運を願う。
北川景子は良かった。彼女のお陰で画面が締まった。
おとぎ話をあり得るかもしれない物語にしたのは彼女の力だ。
今後も頑張って欲しい。
少年たちの冒険。
子どもが新天地で頑張る話。
マフィアが少年たちに絡む。結構怖い。